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2021年9月10日

【総料理長にこだわりを聞く!シリーズ】~第3回~


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当ホテルの総料理長である金子シェフに、料理や調味料、道具へのこだわりを聞くシリーズ。第3回目のテーマは、包丁に引き続き鉄板の上で使用するスケッパー等、鉄板焼きの際に使用する道具について話を聞きました。

—-前回、包丁についてお聞きした際に鉄板の上で使用するカービングナイフのお話を伺いましたが、他にも鉄板の上でよく使用されるという「スケッパー」という道具について詳しく教えていただけますか。

スケッパーというのは、よくお好み焼き屋さんで使用しているステンレスの「三角バチ」ですね。使用しているのは老舗のブランド「堺孝行」のものです。左官屋さんが壁などにモルタルを塗る際に使用する鏝(コテ)からきているそうです。
こちらは簡易的なナイフとしても使えますし、端の部分で細かい盛り付けなど様々な場面で使用します。最初は使い慣れるまで時間はかかりますが、慣れてしまえば指先の感覚がそのままスケッパーの先端に伝わってくれるので、自由自在に操れます。
一般的に鉄板焼きで使われるスケッパーはとても大きく重くて使いづらいため、私がグアムのホテルにいた頃、職場の仲間たちにこのスケッパーを紹介するとその使い心地にみんなとても驚いて、こぞって使いたがりました。今ではグアムのホテルでも常備するように私が帰国する際、手配してきました。

—-日本の匠の技、メイドインジャパンが海外でも人気が高いのがわかりますね。

本当に、日本の職人が造る製品は素晴らしいですね。私も気に入っているものが多いです。

—-他にも鉄板焼き料理で使用する道具はありますか?

胡椒を挽くためのペッパーミルですね。こちらは「プジョー」というブランドのもので、元は車のメーカーのプジョーと同じ会社で、途中から自動車部門とペッパーミルを含む工業部門が分離しそれぞれの展開を始めたことでも知られています。このペッパーミルは、プジョーの切削加工技術を活かした刃の構造により、強靭なメカニズム・耐久性があり、それぞれのスパイスが引き立つよう特別な形の刃に仕上げられています。こちらも調理の上では欠かせない道具ですね。

他にはステーキカバーですが、こちらは銅製で熱伝導率も高く、食材やお肉を蒸す時に使用します。
活あわびや活伊勢海老はこの蓋を使用し蒸し焼きにいたします。
とくに活あわびは密閉度と熱伝導の高いカバーを用い蒸し焼きにすることで、ふんわりとした柔らかい食感に仕立てることが出来ます。
おおぶりな椎茸も傘を上に向けてこのカバーを使って蒸し焼きにすると、うま味がたっぷりで、お肉に引けを取らない味わいが引き出せます。

あとは、カービングナイフと一緒に使用する道具としてミートフォークの「フルシェット」ですね。ミートフォークも洋包丁と同じグレステンのものです。鉄板焼調理においてナイフを使用する際に必須の道具です。利き手でナイフを使い、もう一方の手でミートフォークを持ち、切る対象物をホールドします。

—-ありがとうございます。普段目にすることのないような道具がたくさんあり、とても興味深かったです。それでは皆様次回もお楽しみに!

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